2016年度海城中学校第1回理科入試問題の2.状態変化の基本的な知識と物質の溶け方の問題を解説します。
問4は算数の濃度の知識や平均算で解けます。溶質と溶媒の量を分けて考えていきましょう。
海城中学校2016年度1日目理科入試問題 2.状態変化と物質の溶け方 問題
海城中学校 2016年度理科入試問題 2.状態変化と物質の溶け方 問1 解説解答
例えば、コップに水を入れて、25℃の部屋に数日間おいたところ、水の量が少なくなっていました。これはコップの水面から水が水蒸気に気化することを意味します。これを(1)といいます。大気圧が1気圧であれば、水は100℃にすると水の内部からも気化を起こします。この現象を(2)といいます。解説コップに水を入れて、25℃の部屋に数日間おいたところ、水の量が少なくなっていくのは水の表面のみで気化する現象なので蒸発です。水の内部からも気化を起こす現象は沸騰です。
答 (1) 蒸発, (2) 沸騰(ふっとう)
海城中学校 2016年度理科入試問題2.状態変化と物質の溶け方 問2. 解説解答
図1のA~Fからそれぞれ選び、記号で答え、変化名も解答例に従って答えなさい。
ア 水を冷蔵庫に入れたら氷ができた。
イ ドライアイスを空気中に放置すると、ドライアイスの固まりが無くなった。
解説
図1.
A:固体→液体 融解,B:液体→固体 凝固,
C:気体→固体 D:固体→気体 ともに昇華
E:液体→気体 蒸発または気化,F:気体→液体 液化
ア 水を冷蔵庫に入れたら氷ができた。
水は液体,氷は固体,液体から固体への状態変化なので記号はB,変化名は凝固
イ ドライアイスを空気中に放置すると、ドライアイスの固まりが無くなった。
ドライアイスは二酸化炭素(気体)が固体に状態変化した物質。
答 ア B 凝固, イ D 昇華
海城中学校 2016年度理科入試問題2.状態変化と物質の溶け方問3. 解説解答
問3 図2の①~③は、それぞれ個体,液体,気体について文中の下線部の粒子を表しています。
次のア~ウは①~③の説明です。ア~ウと①~③の正しい組合せと状態名を解答例に従って答えなさい。
ア 粒子の運動が盛んになり、粒子が自由に飛び回っている状態
イ 粒子がぎっしりと規則正しく並んでいる状態
ウ 粒子が比較的ゆっくりと動いている状態
解答
ア 粒子の運動が盛んになり、粒子が自由に飛び回っている状態 ①ー気体
イ 粒子がぎっしりと規則正しく並んでいる状態 ②ー固体
ウ 粒子が比較的ゆっくりと動いている状態 ③ー液体
海城中学校 2016年度理科入試問題2.状態変化と物質の溶け方 問4 解説解答
解説
(2) 20℃の水60gを1260Jのエネルギーで加熱すると、水は何℃になりますか。
解説
水1gを1℃上昇させるときに必要なエネルギーが4.2Jなので、
水60gを1℃上昇させるときに必要なエネルギーは 4.2×60 = 252J
よって 1260Jで水60gを上昇させる温度は 1260÷252 = 5℃
したがって 20 + 5 = 25℃
答 25℃
(3) 80℃の水90gと20℃の水180gを混ぜると、混ぜた水は何℃になりますか。
解説
平均算で求められます。(80×90 + 20×180)÷(90 + 180) = 40
答 40℃
(4) 80℃におけるXの20%の溶液90gと20℃におけるXの飽和水溶液180gを混合した溶液は、過飽和になりXが析出しますか、または不飽和になりますか。
解説
答 不飽和
(5) (4)の混合溶液について、析出する場合は、析出するXの重さを、不飽和の場合は飽和にするのにさらに必要なXのおもさを答えなさい。
解説
答 18.6g