2021年度渋谷教育学園渋谷中学校第1回算数入試問題は、例年通り大問4題構成で、記述式が中心の解答形式でした。出題内容は、1.小問集合6問 2.場合の数 樹形図の応用 3.立方体の展開図 4.水そう算でした。今回は4.水そう算を解説します。
渋谷教育学園渋谷中学校2021年度算数入試問題4.水そう算 問題
渋谷教育学園渋谷中学校2021年度算数入試問題4.水そう算(1)解説解答
(1) Cは1分間あたり何L排水しますか。
解説解答
グラフより 仕切りの左右の高さが6cmになったときから2分間で、水槽の左右の高さは等しくなっているので、18分間で仕切りの右側の高さは36cm、左側の高さは 36-6 = 30cmになっている。
よって 排水管Aが 1分間あたり水を注ぐ量は 30 × 40 × 30 ÷18 = 2000c㎥ = 2L
排水管Bが 1分間あたり水を注ぐ量は 20 × 40 ×36 ÷18 = 1600c㎥ = 1.6L
20分後から50分後まで 30分間に排出された量は (30×40 ×20 )c㎥ なので 1分あたりに排出された水の量は
30×40 ×20 ÷ 30 = 800c㎥ = 0.8L
排水管Bから1分あたり1.6Lの水を入れながら、さらに1分あたり0.8L水槽の中の水が減っていっているので
排水管Cからは 1.6 + 0.8 = 2.4L排水していることになる。
答 2.4L
渋谷教育学園渋谷中学校2021年度算数入試問題4.水そう算(2)解説解答
(2) 50分後に仕切りを左側に何cm動かしましたか。
解説解答
50分後の水槽の左側の高さは 36 – 20 = 16cm 右側の高さは 36cm
水槽の底面の縦の長さは変わらないので、横の長さと水面の高さで考える。
水の高さの差が0cmになるように仕切りを左側に動かしたので、仕切りがない状態と等しい。
よって 仕切りを動かしたあとの水面の高さは
(30×16 + 20×36)÷50 = 24cm
50分後水の高さの差が0cmになるように仕切りを左に動かすと、動かす前と動かした後に入っていいた水は全て仕切りの右側に動く。
動いた後の部分に動かす前の仕切りの左側にないっていた水が移動する。と考えると
図の通り 仕切りを移動する前のと後とで高さの差は 24:36 – 24 =24:12 = 2:1
よって 横の長さの比は ①:②
② = 20cm なので ① = 10cm
よって 移動した仕切りは10cm
答 10cm
渋谷教育学園渋谷中学校2021年度算数入試問題4.水そう算(3)解説解答
(3) 図3のア,イ,ウにあてはまる数を求めなさい。
解説解答
同時に管A,B,Cを開くと、水槽の左側は給水管Aから水を入れながら排水管Cから水が出される。右側は給水管Bから水が入る。
よって グラフのアは水槽の右側の水面が36cmになったときで、イはそのときの時間。その後右側から左側に水は入り始めるのでウは左側の水面の高さが36cmになったときの時間。
水槽の右側に 給水管Bから1分間に1.6L = 1600c㎥ずつ水が入り、(36 – 24)×30 ×40 = (12×30×40)c㎥入るのにかかる時間は、
12×30×40 ÷1600 = 9
50分から9分後 59分・・・イ
9分間に左側はAから1分間に2L水が入り、Cから2.4L排水されるので1分間に2.4 – 2 = 0.4L = 400c㎥ずつ水が減る。
左側の底面積が 20 ×40 = 800c㎡なので 1分間に 400 ÷ 800 = 0.5cmずつ水面が下がるので、9分間に 0.5×9 = 4.5cmさがる。
したがって 右側と左側の水面の高さの差は
36 – 24 + 4.5 = 16.5cm・・・ア
右側の水面が36cmになった後からは、給水管Bからの水も左側に入っていく。
1分間に給水管AとB 合わせて 2 + 1.6 = 3.6Lずつ水が入り 排水管Cから1分間に2.4Lずつ排水されるから、1分間に3.6 – 2.4 = 1.2L = 1200c㎥ずつ水がたまっていく。
左側の底面積が 20×40 = 800c㎡なので、1分間に 1200÷800 = 1.5cmずつ水面が上がっていく。
16.5cm水面があがるのにかかる時間は 16.5 ÷1.5 = 11分
よって 59 + 11 = 70分・・・ウ
答 ア 16.5 イ 59 ウ 70