恵泉女学園中学合格のための過去問対策
恵泉女学園中学校第3回(午後2科)入試は2月3日に実施されました。
第3回入学試験は募集人数30名に対し、出願者504名,受験者276名,合格者66名 最終入学者39名でした。
帰国入試で別日程での試験はありません。一般帰国子女同一日程同一入試ですが、恵泉女学院の方針は以下の通りです。
保護者の海外勤務に伴い、海外で小学校教育を1年以上受けた者で日本の小学校の在籍が満5年に満たない者を帰国生とします。帰国生の場合はWeb出願時に「海外滞在歴」「合計滞在期間」を入力してください。
帰国生枠入試はなくなりましたが、帰国生については、すべての回で繰上げ合格候補者を決定する際に考慮します。
第3回入試は国語・算数2科目入試で、国語最高得点率89%,合格者最低得点率42%,合格者平均点64.8%,算数最高得点率96%,合格者最低得点率37%,合格者平均得点率 65.1%でした。
恵泉女学園中学校の入試で要求される力についての学校側の見解は以下の通りです。
小学校の学習範囲内で、計算・数量・図形など幅広い分野から出題します。日頃から間違えた問題をそのままにせず、できるようになるまで解き直して内容を定着させ、苦手分野をなくしていきましょう。また、日々の計算練習を習慣化し、早く正確な計算力を身につけましょう。文章題では条件を正しく読み取る読解力、それを式や図に表す表現力が必要となります。問題演習の際には解法を暗記するのではなく、「なぜそうなるのか」をじっくりと考えながら学習に取り組みましょう。
第3回算数入試問題は試験時間45分 大問5題構成で、1.四則計算3問 2.小問集合4問 3.図形問題 4.割合の文章題 5.食塩水の濃度 が出題されました。
今回は 5食塩水の濃度を解説します。昨年度も第3回入試問題で出題された恵泉学院中学頻出問題です。食塩水のやり取りです。図で整理しながら解きましょう。食塩水の濃度 = 食塩の量 ÷ 食塩水の解法と天秤の解法と両方で解説します。
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恵泉女学園中学校2022年度第3回算数入試問題5.食塩水の濃度 問題
[5] A,B,C の 3 つの容器に,それぞれ 200g,300g ,400g の食塩水が入っています。
はじめに A から 50g をくみ出して B に入れてよくかき混ぜ,次に B から 50g をくみ出して C に入れてよくかき混ぜ,最後に C から 50g をくみ出して A に入れてよくかき混ぜたところ,A,B,C の濃さはそれぞれ 7.5%,14%,6%となりました。次の問いに答えなさい。
⑴ C からくみ出した食塩水に入っていた食塩の重さを求めなさい。
⑵ A,B,C に,はじめに入っていた食塩の濃さをそれぞれ求めなさい。
恵泉女学園中学校2022年度第3回算数入試問題5.食塩水の濃度 (1)解説解答
⑴ C からくみ出した食塩水に入っていた食塩の重さを求めなさい。
解説解答
やり取りする前の食塩水をA1,B1,C1とする。A1 から 50g をくみ出して B に入れてよくかき混ぜた食塩水をB2とする。 B2 から 50g をくみ出して C1 に入れてよくかき混ぜた食塩水はC2。
C2 から 50g をくみ出して A1 に入れてよくかき混ぜた。
C からくみ出した食塩水Cは、図のC2になる。C2の食塩水の濃度は6%、食塩水の量は50g よって 含まれる食塩の量は
食塩水の重さ×濃度 なので 50×0.06 = 3g
答 3g
恵泉女学園中学校2022年度第3回算数入試問題5.食塩水の濃度 (2)解説解答
⑵ A,B,C に,はじめに入っていた食塩の濃さをそれぞれ求めなさい。
(2) Aの濃度解説解答
A1 150gとC2 50gを混ぜた後の濃度は 7.5%
食塩水200g 濃度7.5%に含まれる食塩の量は 200×0.075 = 15g
C2 50gに含まれる食塩の量が3gなので、A1 150gに含まれる食塩の量は 15 – 3 = 12g
よって A1の濃度は 12 ÷ 150 = 0.08 = 8%
別解 天びんで解く
A1 150gとC2 50gを混ぜた後の濃度は 7.5% C2の濃度は6%なので
天びんより
150:50 = 3:1 よって Aの濃度と7.5%の間の濃度と7.5%とC2の濃度の差の比は 1:3
7.5%とC2の濃度の差は 7.5 – 6 = 1.5 なので Aの濃度と7.5%の間の濃度の差は 1.5÷3 = 0.5
7.5 + 0.5 = 8%
答 Aの濃度 8%
恵泉女学園中学校2022年度第3回算数入試問題5.食塩水の濃度 (2)解説解答
⑵ A,B,C に,はじめに入っていた食塩の濃さをそれぞれ求めなさい。
(2) Bの濃度 解説解答
Aの食塩水8%50gとB1300gを混ぜたあとにできた食塩水から50gを除いても濃度は変わらないので、A1 50gとB1 300gの濃度は14%
A8%50gとB1 300gに含まれる食塩の量は 350 ×0.14 = 49g
Aに含まれる食塩の量は 50×0.08 = 4g なので B300gに含まれる食塩の量は 49 – 4 = 45g
よって Bの濃度は 45÷300 = 0.15 = 15%
別解 天びんで解く
Aの食塩水8%50gとB1300gを混ぜたあとにできた食塩水から50gを除いても濃度は変わらないので、A1 50gとB1 300gの濃度は14%
天びんより 50:300 = 1;6 14 – 8 = 6% ・・・6
14 + 1 = 15%・・・Bの濃度
答 Bの濃度 15%
恵泉女学園中学校2022年度第3回算数入試問題5.食塩水の濃度 (2)解説解答
⑵ A,B,C に,はじめに入っていた食塩の濃さをそれぞれ求めなさい。
(2) Cの濃度解説解答
B2の濃度は 14% 14%50gの食塩水とC400gを混ぜ合わせた後の濃度は6%
6%の食塩水450gに含まれる食塩の量は 450×0.06 = 27g
B2 14%50gの食塩水に含まれる食塩の量は 50×0.14 = 7g
C1 400gに含まれる食塩の量は 27 – 7 = 20g
よって Cの濃度は 20÷400 = 0.05 = 5%
別解 天びんで解く
B2 14%50gの食塩水とC400gを混ぜ合わせた後の濃度は6%
天びんより
50:400 = 1:8
14 – 6 = 8%・・・8
1 = 1% よって 6 – 1 = 5%・・・Cの濃度
答 5%
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