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2020/11/17

  • 入試情報

開成中学2020年度算数入試問題3.場合の数 解説解答

2020年度 開成学園 開成中学校算数入試問題

開成学園 開成中学校過去問対策

2020年度の開成中学校算数入試問題は、[1]が例年の四則計算も小問集合も無くなり、大問4題構成でした。
1.条件付き速さの問題。2.円周上の点移動。3.場合の数。4.空間図形。が出題されました。

全問共に難易度が高く煩雑な条件を的確に読み取る能力が要求される問題ぞろいでした。

開成中学算数の配点は85点。2020年度算数合格者平均得点49.5点,受験者平均得点38.6点,合格者平均得点率58%でした。

今回は 3.場合の数を解説します。お金の支払方法を、条件をくみ取って当てはまらない場合を除く的確さを求められます。

(1)(イ)は(ア)を正答すれば鶴亀算で簡単に求められます。

(2)は全ての場合を書き出していると時間内に終わらなくなるので、ではどうやって簡略して解いていけばよいかを説明します。

開成中学受験指導はスペースONEのプロ家庭教師にお任せください。

開成中学校2020年度 算数入試問題 3.場合の数 問題


開成中学校 2020年度算数入試問題 3.場合の数 (1) (ア) 解説解答

(1) クラスの生徒40人から28円ずつ集めることにしました。
(ア) ルールに合うように28円を持ってくる方法は全部で何通りありますか。

解説解答
ルール2 お釣りのないように持ってくる。ので使える硬貨は
 1円,5円,10円
よって 1円硬貨を3枚使う場合と8枚使う場合に限られる。

ルール3 硬貨は1人につき10枚まで持ってくることができる。

1円硬貨を3枚使う場合、残り25円の5円硬貨と10円硬貨の組み合わせ
   5円    10円  合計枚数
   1枚    2枚    6枚・・・〇
   3枚    1枚    7枚・・・〇
   5枚    0枚    8枚・・・〇
   
1円硬貨を8枚使う場合、残り20円の5円硬貨と10円硬貨の組み合わせ
   5円    10円  合計枚数
   4枚    0枚    12枚・・・×
   2枚    1枚    11枚・・・×
   0枚    2枚    10枚・・・〇

以上の通り ルールにある28円を持ってくる方法〇は 4通り

答   4通り

開成中学校 2020年度算数入試問題3.場合の数 (1) (イ) 解説解答

集まったお金のうち、1円玉を数えたら165枚ありました。このとき、5円玉を1枚も持て来なかった生徒は何人ですか。

解説解答

(イ)より1円硬貨を3枚使う場合。
1円玉を1枚も持ってこない生徒はいないので、3円もってきた生徒と8円持ってきた生徒で合計165枚になる場合は つるかめ算より



165 – (3×40) = 45

45÷(8 – 3) = 9

答  9人

開成中学校 2020年度算数入試問題3.場合の数 (2) ①~②解説解答

(2) ① 389円を用意するときルール1とルール2を守れば必要な最低でも必要な硬貨の数

解説解答

389円をルール1とルール2を守って最低枚数にすると

  500円玉 100円玉50円玉 10円玉 5円玉 1円玉 
 枚数 0

の場合で  12枚

最低枚数にするときは、なるべく額の大きい硬貨を使う。また50円硬貨は1枚だけ(2枚だと100円硬貨に置き換えられる)同様に10円硬貨は4枚まで5円硬貨は1枚まで1円硬貨は4枚まで。よって

100円  50円  10円   5円  1円
 3枚  1枚   3枚  1枚  4枚    以上 12枚

     答え  12枚

(2) ② ルール3.(硬貨は1人につき10枚まで持ってくることができる)を守れない金額のうち一番低い金額

解説解答
ルール1とルール2を守って11枚以上の硬貨で最低金額を考えると

  500円玉 100円玉50円玉 10円玉 5円玉 1円玉 
 枚数 0

最低11枚使う場合の一番低い金額
1円玉 4枚・・・5枚だと5円玉に置きかえられる。
5円玉 1枚・・・2枚だと10円玉に置きかえられる。
10円玉 4枚・・・5枚だと50円玉に置き換えられる。
50円玉1枚・・・2枚だと100円玉に置き換えられる。 以上10枚なので

11枚になるときの金額は 100円玉1枚を加えて 1×4 + 5×1 +10×4 + 50×1 + 100×1 = 199

答 199円

開成中学校 2020年度算数入試問題3.場合の数  (2) ③~⑧解説解答

③~⑥解説解答 

規則性を発見することを目指します。

49円までの金額を用意するのに必要な最低枚数の表


1円から4円まで縦に並んだあと、隣の列の5円にとんでいます。
2列目の5円から8円までの後、3列の10円までの間に9円が抜いてしまっています。
同様に3列目の10円から13円まで並んだあと4列目の15円までの間に14円が抜いています。
これら抜けてしまっている9円や14円をおぎなっげならべ、そのあともその操作を繰り返すと次のようになります。



解答 ③ 9  ④ 7 ⑤ 5  ⑥ 3

【背景】1円玉と5枚以上使えないことから縦の最後には1円玉を4枚使う数 4,9,14,19,・・・が並ぶことになります。
最低枚数0枚から数えるとより規則性がわかりやすくなります。
  
  枚   円
  1   1    5  10
  2   2    6  11  15
  3   3   7   12   ・
  4   4    8   13   ・
          9   14   ・    どの縦の列も5つずつ並ぶことになります。


⑦ 解説解答

1円から49円までは既に調べたから、次に50円から300円までについて考える。
50円,100円の硬貨を使うことになる。

例えば 285円にするときは
③~⑥解説で考えた35円と⑦解説で考える250円とを合わせて考えることになる。



③~⑥解説の(あ~け)と⑦解説の(こ~し)の組み合わせでルール1とルール2を守ればルール3を守れないものは次の通りである。
11枚の硬貨になってしまうのは
・(く)の3通りと(し)の2通りのうち300円の時を除く1通りが同時に成り立つときだから   3×1 = 3通り※注

・(け)の1通りと(さ)の2通りが同時に成り立つとき  1×2 = 2通り

12枚の硬貨になってしまうのは
・(け)の1通りと(し)の2通りのうち300円の時を除く1通りが同時に成り立つときだから  1×1 = 1通り  ※注

以上から 3 + 2 + 1 = 6通り

⑦ 答え  6

注について (し)の300円のとき(く)または(け)と同時に成り立つと300円を超えてしまうから、除くことになる。

⑧ 解説

1円から49円までは既に調べたから、50円,100円,500円の硬貨を使って50円から1,000円までについて考える。



(つ)のとき(お)~(け)のどれと組み合わせても10枚を超える。
  1通り×(16 + 5 + 3 + 1) 通り= 25通り

(ち)のとき(か)~(け)のどれと組み合わせても10枚を超える。
  3通り×(7 + 5 + 3 + 1) 通り = 48通り

(た)のとき (き)~(け)のどれと組み合わせても10枚を超える。
  4通り×(5 + 3 + 1)通り = 36通り

(そ)のとき (く)~(け)のどれと組み合わせても10枚を超える。
  4通り×(3 + 1)通り = 16通り

(せ)のうち 1000円以外の4通りは (け)と組み合わせると10枚を超える。
  4通り×1通り = 4通り
  
(1000円のときは (あ)~(け)を組み合わせると1000円を超えるので除く。)

以上から 25 + 48 + 36 + 16 + 4 = 129通り

⑧の答え  129

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