女子学院中学校理科過去問研究
2020年度の女子学院中学校理科入試問題は、例年通り大問4題構成で[1] 化学:唾液の実験(アミラーゼに関する問題) [2] 地学:太陽の動き [3] 化学:海水(物質の溶解) [4] 物理:ばねが出題されました。
難問はなく例年通りの難易度の出題でした。
2020年度の受験者数746名 合格者274名 倍率2.72でした。
今回は 4.ばねの伸びとつり合いを解説します。
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女子学院中学校2020年度理科入試問題4.ばねの伸びとつり合い
2020年度の女子学院中学校理科入試問題は、例年通り大問4題構成で[1] 化学:唾液の実験(アミラーゼに関する問題) [2] 地学:太陽の動き [3] 化学:海水(物質の溶解) [4] 物理:ばねが出題されました。
難問はなく例年通りの難易度の出題でした。
2020年度の受験者数746名 合格者274名 倍率2.72でした。
今回は 4.ばねの伸びとつり合いを解説します。
1.解説解答
1. グラフ1の①~④の値を答えなさい。
解説解答
表より2つのばねの長さが同じとき
おもりの重さ60gのとき ばねAとB・・・② 60g
おもりの重さが120gのとき ばねBとC・・・③ 120g
2箇所で長さが同じになるのは ばねB
よって ①はおもりが60gでBと同じ長さになるばねA
ばねAは おもりが30gのとき長さ10.0cm,60gのときの長さは12cmなので 30gで2cm伸びる。
ばねAの1g毎の伸びの長さは
ばねAの自然長は 10 – 2 = 8cm・・・①
④は ばねAとCの長さが同じになるときのおもりの重さ
ばねCは おもりが30gのとき長さ13.50cm,60gのときの長さは15cmなので 30gで1.5cm伸びる。
ばねCの自然長は 13.5 – 1.5 = 12cm
ばねCの1g毎の伸びの長さは
よって ばねAとCの長さが同じになるときのおもりも重さは
答 ① 8cm ② 60g ③ 120g ④ 240g
2. 解説解答
2. グラフ2,3のア~ウは、それぞればねA,B,Cのどれですか。
グラフ2 解説解答
表より
ばねAは30gで2cm伸びるので、ばねAが1cm伸びるのに必要な重さは 30÷2 = 15g よって 15g/cm
ばねBは30gで3cm伸びるので、ばねBが1cm伸びるのに必要な重さは 30÷3 = 10g よって 10g/cm
ばねCは30gで1.5cm伸びるので、ばねCが1cm伸びるのに必要な重さは 30÷1.5 = 20g よって 20g/cm
よって 1cm伸びるのに必要なおもりの重さは C > A > B なので ア C,イ A,ウ B・・・答
別解 1gあたりの伸びの長さは
1cm伸びるのに必要なおもりの重さは C> A > B なので ア C,イ A,ウ B・・・答
グラフ3 解説解答
表より
おもりの重さを30gにしたときのばねAの伸び 12 – 10 = 2cm
ばねBは 12.0 – 9.0 = 3cm
ばねCは 15.0 – 13.5 = 1.5cm
したがって B>A>C なので
ア:B,イ:A,ウ:C・・・答
3.解説解答
3. ばねAを1cm伸ばすのに必要なおもりの重さを答えなさい。
解説解答
4.解説解答
4. ばねA,B,Cについて、ばねがかたい順に書きなさい。
ばねがかたい順は 同じ重さのおもりをつるした場合、ばねの伸び幅が小さい小さい順なので
2.のグラフ3 より 伸び幅が大きい順は B>A>C
よって かたい順は C,A,B・・・答
5.解説解答
5. ばね2本と30gのおもり2個を右図のようにして静止させた。(例)のときのばねC2本の長さの和は30.0cmであった。①~③のばねAとBの長さの和をそれぞれ求めなさい。
①解説解答
ばねC1本の自然長は12cmなので ばねC2本の自然長は合わせて12×2 = 24cn ばねC1本がおもりによって伸びた長さは (30 – 24)÷2 = 3cm
ばねCが1cm伸びるのに必要な重さは 20g/cm なので つりさげたおもり2個の重さは 20×3 = 60g・・・答
①では
ばねAに60g,ばねBにも60gのおもりがかかるので、
表より おもりの重さが60gのときのばねAの長さは12.0cm,ばねBは12cm
よってばねAとBの長さの和は 12×2 = 24cm・・・答
②では
ばねAに60g,ばねBに30gの重さがかかるので、表よりおもりの重さが60gのときのばねAの長さは12.0cm おもりの重さが30gのときのばねBの長さは9.0g
よってばねAとBの長さの和は 12 + 9 = 21cm・・・答
③では
ばねAに60g,ばねBにはおもりがかからない。
ばねAに60gの重さがかかるときの ばねAの長さは 12.0cm
ばねBの自然長は 6cmなので
ばねAとBの長さの和は 12 + 6 = 18cm・・・答
6.解説解答
6. 重さが無視できる軽い棒の両端にそれぞればねAを取り付け、右図のように天井からつるした。棒の真ん中に30gのおもりを1個つるしたときのばねの長さを求めなさい。
解説解答
ばねAにはそれぞれ15gずつの重さがかかるので、ばねAの自然長は 8cm,おもり1gあたりのばねの伸びは
よって ばねAの長さは
7.解説解答
7. 重さが無視できる軽い棒の両端にばねBとCを取り付け、右図のように天井からつるした。房の真ん中に30gのおもりを何個かつるしたところ、2本のばねの長さは等しくなった。
(1) このときの、ばねの長さとおもりの重さを求めなさい。
解説解答
ばねB,Cにそれぞれ120gの重さがかかるので 棒の真ん中のおもりは 120×2 = 240g,
答 おもりの重さ 240g,ばねの長さ 18cm
別解
ばねBの自然長は 6cm,ばねCの自然長は12cm なので、差の6cmばねBが長くなるために必要なおもりの重さは
つぎに ばねBとばねCのおもり1gあたりのばねの伸びの比は ②:① なので おもりの重さの比は [1]:[2]
棒の中心におもりがつり下がっているので、おもりがつり下がっている点の周りのモーメントのつりあいより
(60 +[1]) × 1 = [2] ×1
60 + [1] = [2] より [1] = 60g
ばねBに60 + 60 = 120g ,ばねCにも60×2 = 120gの重さがかかるので、
棒の真ん中のおもりは 120×2 = 240g,
答 おもりの重さ 240g,ばねの長さ 18cm
(2) おもりをつるす位置は変えずに、おもりの重さを増やしたところ、棒は水平ではなくなった。棒は左右どちらが下がりますか。
解説解答
よって水平な状態から おもりが増えるごとに ばねBは,ばねCより伸びが長くなるので、左が下がっていく。
答 左
(3) おもりの重さを600gにして、ばねBとCの長さが等しくなり棒を水平にするためには、おもりはどの位置につるせばよいか。【棒の左端からおもりをつるす位置までの長さ】と【おもりをつるす位置から棒の右端までの長さ】の比を、最も簡単な整数の比で答えなさい。
解説解答
ばねBの自然長は 6cm,ばねCの自然長は12cm なので、差の6cmばねBが長くなるために必要なおもりの重さは
つぎに ばねBとばねCのおもり1gあたりのばねの伸びの比は 2:1 なので おもりの重さの比は 1:2
ばねBにかかる重さの合計は 60 + 180 = 240g。ばねCにかかる重さは 180×2 = 360g
ばねBとばねCにかかる重さの比は 240:360 = 2:3
よって 【棒の左端からおもりをつるす位置までの長さ】:【おもりをつるす位置から棒の右端までの長さのぼうの長さ】= 3:2
答 3:2
8.解説解答
8. 重さが無視できる軽い棒の両端にばねBとCを取り付け、右図のように棒の左端から6:5の位置に30gのおもりを何個かつるしたところ、2本のばねの長さは等しくなり棒は水平になった。このときの、ばねの長さとおもりの重さを求めなさい。
解説解答
7 (3) より ばねBとばねCの自然長の差6cm分ばねBが長くなるために必要なおもりの重さは 60g
ばねB,Cの1gあたりの伸びの比は 2:1なので、おもりの重さの比は [1]:[2]
棒の左端から6:5の位置におもりがつり下がっているので、おもりがつり下がっている点の周りのモーメントのつりあいより
(60 + [1])×6 = [2]×5
360 + [6] = [10] より [4] = 360g,[1] = 360÷4 = 90g,[2] = 180g
ばねBにかかる重さは 60 + 90 = 150g,ばねBの自然長は6cm,1gあたりの伸びの長さは1/10 なので ばねBの長さは 6 + 150×1/10 = 21cm
または ばねCの自然長は12cm,ばねCに1gあたりの伸びの長さは1/20 なので おもりが180gのときのばねCの長さはは 12 + 180×1/20 = 21cm
おもりの重さは [1] = 90gなので 60 + ([1] + [2]) ×90 = 330g
答 ばねの長さ 21cm,おもりの重さ 330g
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